ここでは静岡県の公立高校入試について解説しています。(※最新データに基づく情報です)
静岡県の公立高校入試の仕組み
静岡県の公立高校入試(全日制)では、一般選抜と特別選抜がありますが、本サイトでは一般選抜について解説しています。
一般選抜とは、簡単に言うとほとんどの方が普通に受験する入試のこと。主に調査書・学力調査・面接という3つの資料を元に合否を決定する仕組みです。
なお、一般選抜にも「共通枠」と「学校裁量枠」があり、学校裁量枠では選抜資料として別途独自資料(実技検査・作文・小論文など)を加えることがあります。
学校裁量枠の選抜方法
学校裁量枠の合格者数は募集定員の0~50%の人数割合で、事前に公表されます。
前述したように、学校裁量枠では選抜資料として調査書・学力調査・面接という3つの資料の他に、別途独自資料(実技検査・作文・小論文など)を加えることがあります。
- 例1:調査書の9教科の評定での選抜
- 例2:文化的・体育的な活動での選抜
学校選抜枠で選抜を行って合格とならなかった場合は、共通枠で選抜を行うため、各選抜にて合格者が決定される仕組みとなっているのが特徴です。
共通枠の選抜方法
共通枠では、調査書・学力調査・面接という3つの資料を元に合否を決定しますが、かなり独特な選抜方法となっており、「第一段階」「第2段階」「第3段階」というステップで合格者を選抜していきます。
★第一段階
- 調査書の内申点の上位者から順に、共通枠の定員まで並べて対象者とします。(同点の場合はすべて対象となる)
- その対象者を、学力検査の5教科総得点の上位から並べ、共通枠定員の75%程度までを合格者とします。
★第2段階
第一段階で合格者となった者を除いた全員に対して、調査書の学習記録以外の記載事項と面接の結果を選抜対象として、共通枠定員の10%程度の合格者を決定します。
★第3段階
ここまでの合格者を除いた全員を対象として、調査書・学力検査・面接の結果を総合的に見て、共通枠定員の15%程度の合格者を決定します。
ポイントは第一段階に入ること!
かなり特殊な選抜方法ですが、ポイントは「第一段階」に入ること。
第一段階に入るためには「内申点」が肝となりますので、受験したい高校で第一段階に入ることができる安全圏の内申点を取ることができるように頑張りましょう。
志望高校で「第一段階」に入ることができる安全圏となる内申点が取れた場合、後は受験本番の学力検査(テスト)で上位75%に入る点数を獲得すれば合格できます。
よって、まずは内申点を取ること。それがクリアできれば、本番のテストでベストパフォーマンスを出すために、日々努力をすること。これが合格の秘訣です。
重要:志願倍率の落とし穴に注意!
次は受験直前に発表される志願倍率について。
毎年2月後半になると、静岡県教育委員会から「公立高校入試の募集計画・志願状況」が発表されます。
県内でもトップ校は倍率が高く、生徒の緊張もピークに達するのがこの時期。・・・しかしながら、トップ校で「定員割れ」しているのを見たことありませんか?
でもこれ、見たまま信じてはいけません。
県内トップ校で多いのが、普通科と理数科がある高校。普通科が定員割れで理数科が2倍ほどという志願倍率になることって、たまにあります。
たとえば、以下のような感じです。
- 普通科定員280名 志願者数275名:志願倍率0.98倍
- 理数科定員40名 志願者数80名:志願倍率2.00倍
これを見ると、普通科は定員割れなので、何か大きなことがない限りは合格できそうに見えてしまいますが、実は違うのです。
理数科を受験者する生徒の場合、残念ながら理数科枠には入れなかったものの、普通科の合格水準に達していると、普通科での合格が決まる仕組みになっています。
要するに、理数科に入れなくても普通科で合格できるという訳です。
こうなると、もうお分かりかもしれませんが、理数科からスライドしてきた人数分、普通科の合格枠は減ることになります。
よって、志願倍率を見る際は、理数科と普通科の募集定員と志願者数を両方とも合計し、差し引きすることで正確な志願倍率が出てくるということです。
先ほどの例だと、
- 定員数合計320名 志願者数合計355名:志願倍率1.11倍
定員割れを起こしていると思ったら、実は志願倍率が1.11倍もあったことに!
もっとも、倍率ばかりを追ってしまい、集中を欠いてしまうのは本末転倒です。こうした事実は冷静に受け止めて、しっかりと本番対策をされてください。
参考:静岡県公立高等学校入学者選抜(受験本番)について
ラストは受験本番(当日)の情報を。
静岡県の公立高校受験は、2日間にわたって行われます。(1日目が学力検査・2日目は面接等)
会場は志望先の高等学校となり、静岡県内の公立高校全てが同じ学力検査を一斉に同時受検するのが特徴。
なお、学力検査の日程は以下の通りです。
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受験当日に自分の全てを出し切ることができるよう、日々努力を重ねていくようにしましょう。